外資系で使える「お疲れ様」の英語表現|シーン別フレーズ集と文化の違い

日本企業では毎日何度も使っていたこの便利な言葉。しかし英語には、これに相当する表現が存在しません。退社する同僚に何と声をかければいいのか、会議後にどう締めくくればいいのか。多くの方が最初に直面する「外資系あるある」のひとつです。

この記事では、外資系企業で実際に使われている「お疲れ様」の代替表現を、シーン別に具体的なフレーズとともに紹介します。単なる翻訳ではなく、英語圏のビジネス文化を踏まえた「伝わる」表現を身につけましょう。

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外資系で使える「お疲れ様」の英語表現|シーン別フレーズ集と文化の違い

「お疲れ様」が英語に訳せない本当の理由

「お疲れ様」を英語に訳そうとして、Google翻訳に入れたことがある人も多いでしょう。

「Thank you for your hard work」「Good job」などと表示されますが、どれもしっくりこない。

それもそのはず、「お疲れ様」には英語では一言で表現できない複数の意味が詰まっているからです。

ひとつの言葉に込められた5つの意味

日本語の「お疲れ様」は、状況によって以下のような異なる意味を持ちます。

  • ねぎらい:相手の努力や苦労を認める気持ち
  • 感謝:協力や貢献に対する謝意
  • 連帯感:同じチームとして共に働いた仲間意識
  • 挨拶:出社時・退社時の日常的なコミュニケーション
  • 気遣い:相手の状況を察した思いやり

朝オフィスに入れば「お疲れ様です」、会議が終われば「お疲れ様でした」、退社時も「お疲れ様です」。同じ言葉なのに、そのたびに微妙に異なるニュアンスを伝えている。これが日本語の便利さであり、英訳の難しさでもあります。

英語圏では「具体的に伝える」のが基本

英語圏のビジネス文化では、感謝やねぎらいは具体的かつ直接的に伝えることが求められます。「お疲れ様」のような包括的な表現ではなく、「何に対して」「なぜ」感謝しているのかを明確にするのが一般的です。

これは冷たいわけではありません。むしろ、相手の貢献を正確に認識していることを示す、敬意の表れなのです。

ちなみに、「ちょっと」を英語で言うときも同様で、a little bit、a bit、kind ofなど、ニュアンスによって使い分けが必要になります。

【退社時】一日の終わりに使える英語フレーズ

日本では退社時に「お疲れ様でした」と声をかけ合いますが、英語圏ではどうでしょうか。実は、相手の労をねぎらうよりも、これからの時間を楽しんでほしいという気持ちを伝えるのが一般的です。

定番フレーズ

Have a good evening.
「良い夜を」という定番の挨拶。夕方から夜にかけての退社時に使います。シンプルですが、相手のプライベートな時間を気遣う丁寧な表現です。


See you tomorrow.
「また明日」。毎日顔を合わせる同僚に対して自然に使えます。親しみやすく、翌日への期待も込められています。


Have a good one.
「良い時間を」という汎用性の高い表現。退社時なら「良い夜を」「良い週末を」など、文脈に応じて意味が変わる便利なフレーズです。

使い方の例

"I'm heading out now. Have a good evening!"
(そろそろ帰ります。良い夜を!)

"That's all for today. See you tomorrow!"
(今日はここまで。また明日!)

ポイントは、過去の労働をねぎらうのではなく、これからの時間への期待を伝えること。この発想の違いを理解しておくと、英語でのコミュニケーションがぐっと自然になります。

【会議後・プロジェクト完了時】成果を称える英語フレーズ

【会議後・プロジェクト完了時】成果を称える英語フレーズ

会議やプロジェクトが終わった後の「お疲れ様でした」は、参加者への感謝と労いの気持ちが込められています。英語では、具体的な成果や貢献に焦点を当てて伝えましょう。

チーム全体に向けて

Great job, everyone!
「皆さん、よくやった!」。チーム全体の成果を称える定番フレーズ。会議やプレゼンの直後に使うと、達成感を共有できます。


Thank you for your hard work on this.
「この件へのご尽力に感謝します」。プロジェクト完了時など、チームの努力をしっかり認めたいときに使います。

個人に向けて

Well done.
「よくできました」。シンプルですが、相手の仕事を評価する力強い言葉。上司から部下へ、同僚同士でも使えます。


I appreciate your contributions.
「あなたの貢献に感謝します」。個人の具体的な働きを認める、ややフォーマルな表現です。

使い方の例

"The project was a great success. Thank you for your hard work, everyone."
(プロジェクトは大成功でした。皆さん、お疲れ様でした。)

"That was a tough negotiation, but well done on closing the deal."
(難しい交渉だったけど、契約をまとめたのはお見事。)

目標達成に向けてチームを鼓舞したいときは、「Shoot for the moon」と「Shoot for the stars」の違いも知っておくと、表現の幅が広がります。

【丁寧に感謝を伝えたいとき】フォーマルな英語フレーズ

上司やクライアント、あるいは特に困難なタスクを乗り越えた相手には、より丁寧に感謝を伝えたいもの。そんなときに使えるフレーズを紹介します。

深い感謝を伝えるフレーズ

I truly appreciate your dedication to this project.
「このプロジェクトへの献身に心から感謝します」。相手の熱意や長期的な努力を認める表現です。


Thank you for going the extra mile.
「期待以上のご尽力に感謝します」。通常の業務範囲を超えて頑張ってくれた相手に最適です。


Your hard work has really paid off.
「あなたの努力が実を結びましたね」。苦労が報われたことへの祝福と共感を込めた表現。


I couldn't have done it without you.
「あなたなしでは成し遂げられませんでした」。相手の貢献が不可欠だったことを強調する、非常に力強い感謝の言葉です。

使い方の例

"Without your leadership, we couldn't have succeeded. I truly appreciate your dedication."
(あなたのリーダーシップなしには成功できませんでした。献身に心から感謝します。)

【同僚同士】カジュアルな英語フレーズ

【同僚同士】カジュアルな英語フレーズ

気心の知れた同僚との日常会話では、もっとカジュアルな表現が自然です。堅苦しくなく、チームの雰囲気を和ませる言葉を使いましょう。

定番のカジュアル表現

Good job!
最もシンプルで使いやすい褒め言葉。ちょっとしたタスクの完了時にも気軽に使えます。


Nice work!
「いい仕事だね!」。Good job と同様、日常的に使える軽い称賛です。


Keep up the good work.
「その調子で頑張ってね」。継続的な努力を認め、励ます表現。


Hang in there!
「頑張れ!踏ん張って!」。忙しい時期や困難な状況にある同僚を励ますときに。日本語の「大変だね、お疲れ様」に近いニュアンスがあります。

使い方の例

"You finished that report quickly. Good job!"
(あのレポート早く仕上げたね。よくやった!)

"I know you're busy, but hang in there! We're almost done."
(忙しいのはわかるけど、頑張って!もうすぐ終わるよ。)

【メール・チャット】テキストで使える英語フレーズ

SlackやTeams、メールでのやり取りでは、簡潔さが求められます。対面とは違う、テキストならではの表現を押さえておきましょう。

感謝を伝える

Thanks for your help with this.
「この件でのご協力ありがとうございます」。最もよく使われる基本形です。


Appreciate your efforts.
「ご尽力に感謝します」。主語を省略したカジュアルな形。チャットで使いやすい表現です。

一日・一週間の終わりに

Good work today.
「今日もお疲れ様」。一日の終わりにチームチャットで使えます。


Looking forward to our next meeting.
「次回の会議を楽しみにしています」。日本語の「また明日もよろしくお願いします」に近いニュアンス。

メールの結びとして

Best regards,
ビジネスメールの定番の結び。「よろしくお願いいたします」「敬具」に相当します。

使い方の例

"Thanks for your quick response on this matter."
(この件への迅速なご対応ありがとうございます。)

"Meeting went well. Good work today!"
(会議うまくいったね。今日もお疲れ様!)

「お疲れ様」文化の背景を理解する

「お疲れ様」文化の背景を理解する

なぜ日本には「お疲れ様」があり、英語にはないのか。その背景を理解しておくと、異文化コミュニケーションがよりスムーズになります。

日本:チームの一体感を重視

日本の仕事文化は、農耕社会で培われた集団主義がベースにあります。個人の成果よりもチームの和や協力が重視され、「お疲れ様」はその連帯感を確認し合う言葉として機能してきました。

終身雇用や年功序列といった日本型雇用慣行の中で、会社は「運命共同体」のような存在に。同じ組織で長く働く仲間同士、互いの努力をねぎらい、支え合う文化が「お疲れ様」という言葉を育てました。

英語圏:個人の貢献を明確に評価

一方、英語圏のビジネス文化では、個人の成果や貢献を明確に認識し、具体的にフィードバックすることが重視されます。漠然とした「お疲れ様」ではなく、「あなたのこの仕事が素晴らしかった」と伝えることで、相手は自分の貢献が正しく理解されていると感じるのです。

これは優劣の問題ではなく、文化の違い。どちらにも良さがあり、グローバルな環境では両方の視点を持つことが強みになります。

外資系で実践したい3つのコミュニケーション術

最後に、外資系企業で「お疲れ様」に代わるコミュニケーションを実践するための3つのポイントをまとめます。

具体的に伝える

「Good job」で終わらせず、何が良かったのかを一言添えましょう。

"Good job on the presentation. Your data analysis was really clear."
(プレゼンお疲れ様。データ分析がとてもわかりやすかったよ。)

タイミングを逃さない

成果が出た瞬間、努力を目にした直後に声をかけることで、言葉の価値が高まります。後から「そういえばあの件…」と言うよりも、その場でさっと伝える習慣をつけましょう。

スモールトークを大切に

英語圏では、仕事以外の会話を通じて信頼関係を築きます。「How was your weekend?」「Any plans for the holiday?」といった何気ない会話が、日本の「お疲れ様」が担っていた人間関係の潤滑油の役割を果たします。

なお、休暇を申請・報告するときの英語表現も、外資系では頻出シーン。vacation・holiday・breakの使い分けも押さえておきましょう。

まとめ

「お疲れ様」は日本語の便利さの象徴であり、英語圏には存在しない独自の文化です。しかし、だからといってコミュニケーションが難しくなるわけではありません。

大切なのは、状況に応じた適切な表現を選ぶこと。退社時は「Have a good evening」、会議後は「Great job, everyone」、感謝を深く伝えたいときは「I truly appreciate your dedication」。シーンごとに使い分けることで、「お疲れ様」が持っていた多様なニュアンスを英語でも伝えられるようになります。

外資系企業での英語コミュニケーションは、最初は戸惑うことも多いもの。しかし、文化の違いを理解し、少しずつ表現のレパートリーを増やしていけば、自然と「伝わる」コミュニケーションができるようになります。

明日からさっそく、今日紹介したフレーズを使ってみてください。

ちなみに、体調が優れないときに上司に報告するのも、外資系では避けて通れないシーン。「体調が悪い」と報告する英語表現もあわせてチェックしておくと安心です。

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